最近うちのハハがキラキラしている。
最近、と言っても、ここ一年ほど。
なぜって。
それは多分、ぐちぐち言わないから。
私が(おそらく)反抗期のころは、私の中でハハは「愚痴しか言わない人」だった。
私はハハがどうも苦手。
かといって喧嘩腰になるのもいや。
と思いなんとなしに避けていたら、ハハはなんと泣きだしてしまった。
なんと子供なのようなのだ、と感じた反抗期だった。
ハハが子供なのではない、どれだけ辛いか私が想像できるだけでも辛い。
それはわかっていたが、ハハの子供のような振る舞いに私はただ戸惑った。
それが、このごろハハの口からは幸せ言葉ばかりが流れてくる。
それについ最近気が付いた。
けれど、ハハが変わってきたのは、その一年ほど。
じっくりと、変わってきたように思う。
ふと思った。
最近ハハの近くにいても全然いやにならない。
私のアニ、彼女の息子からプラス思考だねと誉められたと喜んでいた。
それに同調して、そうだよね、すごく良いと思うというようなことを私が言うと、ハハはとびっきりの笑顔で(笑顔のような感情表現は昔からとびきり素晴らしいひとなのだ。)
「うん!そうでしょ。楽しいよ!」
なんて言ってくださる。
私はプラス思考で(例えば笑顔で)あり続けることの難しさをある程度体感していたので、
「うん、けどそれって難しいよね。」
とハハの言葉を濁してしまった。
本人としては、それができているハハを讃えるつもりだったのだけど。
ハハはそれにも負けじと
「ううん全然!すごい幸せよ!」
なんて返す。
ああ、ここを素直にプラス思考で返せない自分が悔しい!
全然、なんて言ってくれちゃってるけど、その難しさなら私なんかよりハハのほうがようくご存じのはず。
それでもううん、全然辛くない!なんて言っちゃう。
私はその難しさを共感してほしかった。
そうしてオカーサン頑張ってるね、と言いたかった。
けど全っ然へいき!なんて言っちゃう。
むしろ「へいき」か「へいきじゃない」かなんて全然考えてなかった!なんて顔しちゃう。
そうして私はもどかしくなる。
そんな強がっちゃって。
本当のこと言ってよ。
なんて思っちゃう。
それが悔しい!
このキラキラ勝負、わたしの負けかしら。
今私には夢があって、そこへむかっている(つもり)。
だけど本当のユメはキラキラした人になることで。
キラキラした人になるために自分なりにその夢を定めたのだ。
キラキラして人って本当にいる。
私は見たのだ。
見てしまった。
そんな人に私はなりたい。
それなのに、こんなに近くにいたはずのハハが私よりさきにキラキラしているなんて。
こんな悔しいことはない。
私は、友達なんかと違って、家族との関係は変わることがないと考えていた。
疎遠であれば疎遠のまま。
話せるジャンルもいつものまま。
けどそれは違う。
友達でも、恋人でも、家族でも、話せば話すほどより親密になっていけるのだ、と私は思う。
だけど、ソトヅラばかりの会話ではいけない。
できるだけ本音で話すのだ。
そうすれば次第に色んなことを一緒に話せるようになってくる。
自分の考えを話せる人がいる、話してくれる人がいる、って、なんてすてきなんだろ。
ハハに、どこでそんな技を伝授されてきたのか、もしくは体得したのか、を聴いてみようかと思う。
まだ悔しくてたまらないけど。
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